優しさ
優しさであふれる場所であった。それは、心がすーっと解きほぐされるような肌感覚であったり、そこにいる人との会話で感じたことでもあるのだが、なぜそう感じたのだろうと振り返ってじっくり考えてみると、やはりそれらはきちんとデザインされているということに気づく。それは丸みのある宿泊棟やレストランや図書館のような建築物のデザインでもあり、そこに住んでいる動物や植物ができる限りストレスのない形で生きながら共存できる環境のデザインでもあり、そしてそのように生きる動物とのふれあいや料理・食事を通してあらゆることに感謝し、さらに学びたくなる体験のデザインでもあり。
理解する、という言葉は、仕事でも日常でも普通によく使うが、例えば、愛についてとか、苦しみについてとか、概念的なことについては、自分が本当に正しく理解できているのか検証できないのだが、ある時すとんとその言葉が腑に落ちる瞬間があって、ああこれが愛という感情なんだなとか、そういうことなのだが、今回の経験を通して、優しさってこういうことなんだろうなと思った。そして、基本的に人間が作ったものではない自然の摂理というものは基本的にはすべての生物が存続可能な状態を目指すように作られていてそれは時には過酷な状況で生き抜けなかった生物もありはするものの、生物の方も生存競争に勝ち抜いていけるための方法を模索しながら子孫を残していくので、基本的には整合性が取れた世界である。ということも同時に感じた。つまり優しい世界を人間が人間の手でデザインして作る場合、人間だけではなく生物・植物すべてのものができる限りストレスない形で生きられるような環境を作っていくことが求められているし、それが本当の意味でのサステナブルデザインということなのかと思う。